SD14(June08)/DP1/DP2でとことんシグマ+フォビオンな1.5年を経てニコンD300S導入。ますますおバカさんに成り果てるかもしれない、すべての印象主義者へ贈る小生意気な記録。HN:ハルムート(^ ∀ ^)


by karuku_against
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

14 Oct 08 「スナップ写真のルールとマナー」おぼえがき

先日、スナップ写真のルールとマナー (朝日新書 063)を買って読んでみました

b0137311_2252227.jpg
#3880
1/40 f5 ISO50
ManualEx SingleAF CenterAreaMetering
31mm (18-200mm F3.5-6.3 DC OS) WBauto


豊富な事例をベースにしたQ&A集で、なかなか興味深い内容ではありました。
「へー、なるほど」というポイントも多かった

・・・のですが、なにぶん事例集なので
読み終わっても、自分の中に知識が整理された感じがなくて。

自分でポイントと感じた点を、ちょっとまとめてみたいと思います:

被写体側の権利=肖像権(プライバシー権/パブリシティ権)

肖像権とは:
みだりに顔(肖像)を撮影されない権利/
撮影拒否権/
撮影された肖像の利用拒否権/
肖像の利用に対する財産権(=パブリシティ権)

つまり、被写体側には撮影しないでくれと断る権利があり、
それをどう利用するかについて拒否する権利があり、
利用された場合にそれについて財産権を主張できる
ということらしいです

しかしながら、肖像権を主張できないケースもあります。

それは、公務中の人、仕事中の有名人。

天皇/皇族/消防士/警察官/政治家/公務員が仕事中のとき。
タレントや芸能人がイベントに出ているなど、仕事中のとき。

こういうケースでは肖像権は発生しません。

ただし、こういう人たちでもプライベートであれば肖像権が発生

また、肖像権は主張できないがパブリシティ権はあるので商用利用については注意

まちがえやすいのが駅員/運転士/客室乗務員
この人たちは仕事中でも公務ではないため肖像権が発生します。


肖像権のうち、パブリシティ権とは:
撮影された肖像の利用に対する財産的利益を請求する権利。


つまり、たとえば芸能人がイベントに出ている写真を撮った場合、
それを私的利用(この本では自宅内とおおまかに定義されている模様)を超えて利用すると
(絵はがきにして販売するとか商用目的で使うとか)
パブリシティ権を侵害したことになる。

コンテスト出品はOK。

一般の人を撮影した場合も、
それを商用のポスターに使うなど、利益が発生するような利用法をすると
パブリシティ権の侵害になって後で多額の賠償金を請求されるケースがある。

プライバシー権とは:
この本の中では肖像権の一部(みだりに撮影されない権利)となっているものの、
ちょっと定義があいまいな印象。
よく読み込まないとどういうカテゴリーになっているのかわかりにくい。
敷地の外側から私的空間や裏庭を撮影したりすると侵害したことになる
勝手に敷地内に入ったら普通に不法侵入。
あとは、屋根の下でおこなわれている行為の撮影には注意した方がよい模様



所有権関係:

著名な建物の写真を敷地外から撮ったり、
誰かの所有物である樹木を撮ったりすることはまったくOK。


ただし、絵はがきにして販売したりなど商用利用をすると、
財産権の侵害
になる。

たとえば原発施設とか米軍施設とか
「やばそう」な施設の周囲で撮影しても、基本的にはとがめられるべきものではない。

撮影者の権利=著作権

著作権には二種類ある:
著作権=著作者人格権+著作財産権

著作者人格権
=公表権(公表するしないを決める権利)/
氏名表示権/
同一性保持権(内容を勝手に変えられない権利)


著作者人格権は譲渡不可
撮影者が永久に保持。
コンテスト主催者が「著作権は主催者側」と主張した場合でも
著作者人格権が侵害されてはならない


著作財産権=写真集を発行する権利など。譲渡可能。


*************
つまり、被写体への配慮としては、
「撮ってもよいか」ということがあり、
その後、「撮ったものをどう公表するか」という問題が出てくる、ということですね。

「撮ってもよいか」ということについては、この本ではかなり慎重になれ、と言ってます。

「公道なのだから撮られたっていいだろう」と言っても、
本人が「いやだ」と言えばそれを侵害することはできないんですね。

「撮影自体を拒否する権利」というのが存在する以上、
無許可で撮った写真は公道であろうと素人さんであろうと、
万が一あとで「肖像権の侵害」と訴えられてもしょうがないという気概で撮れ、
ということみたい。

許諾がとれなかった場合の訴えられない対策としては

◎被写体が特定できないような作品であること(流し撮りとか群衆とか後ろ姿とか。訴えてきそうな人が主体でないなど)

◎「好ましい」「美しい」「楽しい」など、被写体をポジティブにとらえたものであること。
被写体自身を批判したり嘲笑したりするような内容はヤバい。
キャプションも注意。
後ろ姿で寄り添う男女を勝手に「恋人たち」なんてキャプションつけちゃうのもトラブルの元だそうな。


発表については、
コンテストならよいけれども、
この本ではブログやHPでの公表に否定的。

それは、データとして誰にでもダウンロードでき、
改変されてしまう恐れがあり、
それを撮影者が未然に防止することが難しいため責任がとれない、
という点にある模様。

また、撮影者としての正当な権利もちゃんと把握しておいた方がよいみたい。

たとえば警察官が事故処理中に撮っていたら
「肖像権の侵害だ」と警察官に言われてしまった、
モデル代を払って撮った写真でコンテストに応募したら入選したが
それをみたモデル事務所から支払いを要求された、
など、はっきり間違ったことを言われた場合は毅然として対応するべし、
みたいな。


この本を読むことにしたのは、
写真を撮るのにあまりビクビクしたくない、堂々としていたいためだったわけですけど。

どこかのセンセーが「んなもん、写真文化のためにはいいんじゃ!」って言ってるからって、
自分もアーチストだしイイもん!みたいなノリに、私はなれないから。
ちゃんとわかった上で、撮っていたいもん。

この本はいまひとつクリアじゃないけど、この問題って、結局クリアではないんだと思います。
つまり、明確な定石は存在してない。

作品の目的と意図に大きく依存してるといって良いと思う。

というわけで
知識身につけた上で
もっと思い切り堂々としていよう
あらためて思ったでミョス!(・∀・)
[PR]
by karuku_against | 2008-10-14 23:55 | 情報スクラップと読書感想